困ってるひと

「困ってるひと」というタイトルの本を読んだ。










　　

著者は
大野更紗（おおのさらさ）さん

福島県生まれの２７歳
上智大学院の現役の学生さん。

２００８年難病を発症して
絶望をのりこえ、
自立して生きようとする話。

彼女の思いや
周囲の人々の善意や限界
医療の問題
行政の問題
など、

いろんなことが詰まっているけど
彼女が絶望の淵をさまよい、
死にたいと思ったときの話さえ
軽いタッチでお茶目に
描かれているから
読んでる側が
沈んでいくような
感覚が全くない。

重い内容なのに
さらっとした文体と
彼女独特のネーミングの
せいだと思う。

涙を流すことなく読んだ闘病記だけど

こんなふうに自分の病気や症状
周囲の人々との摩擦を
ネタのように楽しく
文章にできるまで
彼女は
おしよせる絶望を
何回も何回も
乗り越えてきたであろうことは
想像ができる。

想像絶する
病気の痛みや障害を
うけいれながら
病院をでて
一人暮らしを始めた
しなやかな彼女の
生き方に
私も
負けてはいられない。

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