律子という友だち

昨日朝早く、携帯がなった。
（！？・・・この着メロは・・）
一瞬、気づかないふりしようかと迷いつつ受話器をとった。

案の定「律子」だった。

律子一家は、私たちがこの地に越してくる二ヶ月前に
我が家の二件隣に新築・入居した、ご近所さんだ。

律子は、専業主婦・同じ年・子ども無夫婦二人家族
と似たような立場だったので、仲良くなるのにそんなに
時間はかからなかった。

時々一緒にランチを食べにいったり
ご主人ともどもお互いの家で飲んだりする間柄なのだ。

しかし律子の誘いはいつも唐突で強引なのだ。

私は、今日のことを今日誘われるのが、一番苦手なタイプ。
小学生の頃夏休みに、一日の過ごし方を帯グラフにして
計画に沿って、規則正しい生活をさせられたことが、原因とはいわないけど
せめて誘いは、一週間前にお願いしたいタイプなのだ。
特にはるを飼いはじめてからは、散歩もあるから大変なのだ。

そんな私を知っているくせに
律子は「今晩、鍋するから、食べにおいでよ」って
私が夕飯の準備をしている最中に電話をしてくる人なのだ。

昨日もその日の飲み会のお誘いだった。


　まあ昨日は土曜日だし、
　朝、誘ってくれたから
　夫やはるっぽの食事の準備の時間的余裕はある。


行こうかと思ったが、気がついた。
財布の中が空っぽ。お金がない。
のらりくらりと、ことわっていた。

最初は今日は時間的に無理とか
その飲み会律子と旦那、そして旦那の友だちがくるらしく
知らない人と飲むのは緊張するから嫌だとか
普通、そのあたりでひくだろう・・
律子はひかない
しかたないから
持ち合わせのお金がないからとまで
話したのに、お金は要らないから
一緒に行って欲しいと懇願までされる始末。

ということで昨夜は６時から律子たちと飲んで
１２時近くまで久しぶりにカラオケいって騒いだ。

　
　なんのことはない。
　律子夫婦が６時から予約していた店が
　北千住にあるかなりディープな常連客ばかりの店で
　旦那やその友だちが、店に来れるのが、７時半くらい。
　予約した手前、律子が６時に行かねばならなくなって
　一人で入れないからという理由で、私を誘ってきたのであった。


いつも家ごもり人のはるあつこの生活を乱す律子なのである。
まあ、律子夫婦と飲むのは楽しいからいいんだけど・・・。