ネガディブ ヤスコ その２

私の母ヤスコは極端な心配性なのだ。
それに気がついたのは、かれこれ40年くらい前の話。
　

　　それは、私が、母の届かない範囲へ翔ぼうとするとき
　　心配なあまり、猛烈なエネルギーで私を囲い込もうとする。
　　私が大人になっても、社会人になっても、30超えても、40超えても
　　とどまるところがない。母とはそういうものなのか・・・。



今回私は、癌を実家に話すのをすごくためらった。
母も乳がんで1月に手術をしたばかりで
心配をかけたくなかったから。
年老いている父母に、癌をうちあけなければならない・・
なんて親不孝な娘だろうと思った。

でも、ためらっている私に
「あとで知ったらもっと親はなげくと思うよ、
ささえになってくれるよ。話したほうがいい」
るっちの言葉でうちあけることにした。

自分の気持ちが落ち着いてきた頃
電話で父に話した。
驚いてたけど「がんばれ」って励ましてくれた。

・・・が、母ヤスコは

ヤスコから翌日電話がかかってきた。

「もう心配で心配でたまらない」
「自分のときはなんともなかったのに
あなたのときは、辛くてしかたない」

そして

「なぜ、そんなに大きくなるまでわからなかったのか」
「なぜ、検診にいかなくなったのか」
「なぜ、がんになったのか」

私が20日間かけて、乗り越えた負のスパイラルを繰り返しはじめた。
彼女は、いつもぐるぐるぐるぐるマイナス思考で私を苦しめる。
今回は、聞いていると息苦しくなってきて

「どうして、言っても、しかたないこと！言うの！
私だって、そんな思いで、ずっと苦しんできて
やっと前を向けるようになったのに
後ろ向きなこと言わないで！」

思わず大きな声をだしてしまった。。

翌日ヤスコから
「しんどいときにごめんね」
メールがきた。

今日の午後ヤスコが到着する。
父は「もう後ろ向きなことは言わないと思う」と
言ってくれたけど、
いやああ・・やっぱり私、不安じゃあ～
母ヤスコのネガディブ　ホロウ。



　　













ヤスコは一週間滞在してくれる。
　　
　　でも、ありがとう。。よろしくね。